アンコールモリンガ
アンコール・モリンガの原産地であるラン・タ・エク・エコ・ビレッジはアンコールワットから約20kmに位置する。アンコールワット遺跡群は1955年12月に世界遺産登録に指定されたが、遺跡だけではなく、森(自然)、村(住民)も含めた面として保護されている事が特徴である。遺跡を管理しているAPSARA機構は、農薬などの環境汚染や無秩序な開発を防ぐための緩衝地帯としてエコ・ビレッジを設けた。また遺跡周辺の人口を増やさない目的で耕作地付の居住区を設置して遺跡周辺からの移住推進を図っている。自然遺産地帯から住民を移住させながら、生活基盤を確立させるために有機栽培農業を行っている。そのために大学の農業学部を出た専門チームが中心となり有機土壌設計・植物忌避剤利用・栽培地に張りめぐらされたイリゲーション・システムの設置(乾季でも安定して栽培出来る)・栽培物の選定・販路開拓などを行っている。収入を図るための栽培物の第一弾が「奇跡の木」と言われているアンコール・モリンガである。